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ミソッチュの話

 ある日、小鳥たちが話をはじめたちったい。

「お日様はどっちかる出るどか。」

スズメが言うと

「そりゃあ東かるたい。東に決まっちょるばい。」

カラスが大きな声で言うたち。そりでほかの鳥たちもみんな口をそろえて東と言うた。そん時、ミソッチュだけが

「いやちがう。お日さんな西かる出る。」

ち言うたきとうとう喧嘩(けんか)になったちったい。

「そんなら、明日ん朝早よう起きてお日様ん出なはるとば待っちょこ。」

ということになったと。あくる朝みんな早起きしてお日様の出るとば待っちょたと。皆一斉に東の山に向かって今か今かと見ちょった。そん時、ミソッチュが

「ほらみんな見ろ。」

と言うち、西の山のてっぺんば指さしたと。見ると西の山まのてっぺんはまっ赤になちょった。みんな

「あら、ほんなこつ。」

と見とれちょると、ミソッチュがまた

「こんだ、こっちかる。」

ちゅうて東の山を指さした。見ると太陽が少しのぞいている。みんな

「ああほんなこつ。はじめは西が真っ赤になったもんな。」

ミソッチュは「どうか見れ」と威張(いば)ったちったい。

参考

くらしのあゆみ 阿蘇 -阿蘇市伝統文化資料集-


カテゴリ : 文化・歴史
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