ホーム > 世界農業遺産

世界農業遺産

世界農業遺産とは

世界重要農業遺産システム Globally Important Agricultural Heritage Systems(GIAHS=ジアス)
FAO(国連食糧農業機関)が2002年から始めたプロジェクトです。
次世代に継承すべき重要な農林水産業や生物多様性、農業景観を有する地域をシステムとして認定。
現在世界で11ヶ国25か所(うち阿蘇地域を含む日本5か所)が認定されています。

阿蘇地域の概要

世界最大級のカルデラを形成している阿蘇地域は農業にとっては不向きな火山灰土壌に覆われていますが、外輪山に広がる草原をあか牛の放牧や採草地として利用し、カルデラのふもとに広がる平野で長年堆肥の投入等による土地の改良が行われ、伝統的な農業や阿蘇神社国造神社を中心とした農耕祭事を受け継いできました。
また、野焼き・放牧・採草という農業活動により草原が維持され、オオルリシジミヒゴタイなどの貴重な動植物が
が守られています。
これらのことが評価され平成25年5月、世界農業遺産に認定されました。

日本国内の世界農業遺産

トキと共生する佐渡の里山

新潟県の佐渡地域は、金銀山の発展が生み出した棚田など里山景観や、農村集落では多様な農文化・芸能がこれまで大切に引き継がれてきました。また、近年、効率性、経済性を優先した米作りが進む中で、生物多様性を重視した「生き物を育む農法」とその認証制度を地域全体で推進しています。

能登の里山里海

石川県の能登半島は、美しい農村風景が見られ、棚田やため池による里山の景観と、海女漁、揚げ浜式製塩など里海の資源を活用した伝統技術が受け継がれています。また、「あえのこと」やキリコ祭りなど、農業と結びついた風習や文化が多く残っています。

静岡の茶草場農法

静岡県の掛川周辺地域は、伝統的な「茶草場農法」が営まれています。これは茶園の近くにあるススキなどの草原(茶草場)の乾草(茶草)を茶園の土づくりに用いるもので、茶の品質を高めながら同時に半自然草地特有の生物多様性を保全しています。

クヌギ林とため池がつなぐ国東半島宇佐の農林水産循環

国東半島宇佐地域は、日本一の原木しいたけ栽培により、クヌギ林の伐採・再生によってその水源涵養機能が維持され、クヌギ林と多くのため池郡により水稲やシチトウイ生産をはじめとする循環型の農林水産業が営まれています。

参考

阿蘇地域世界農業遺産推進協会
熊本県

カテゴリ : 文化・歴史
索引 :

このページのURL:

TOP