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動物と鳥の合戦(かっせん)

 昔話をします。ある山の中に一匹のタヌキがおったちったい。ぶらぶらしゃろきよると、ウグイスがいい声で鳴いたと。その時タヌキは足をとめて聞くとすばらしい声じゃもん。あんないい声じゃもん。あんないい声で鳴くウグイスは、さぞかし美しい巣の中に住んでいるとじゃろと思って行って見ると、声には似合(にあ)わぬきたない巣じゃった。そこでタヌキはその巣をうちくずしてしもうたと。ウグイスが帰って来て巣を見ると、見るもあわれな姿にうちくずされているもんじゃき、すっかり腹をたてたウグイスは、さっそく鳥類をみんな集めてそのことを話したと。

 スズメ・カラス・メジロと、ありとあらゆる鳥類(ちょうるい)が力を合わせて、タヌキに合戦を申し込むことになった。代表に一人がタヌキに合戦の申し入れに出向いたと。

 それを聞いたタヌキは動物をみんな寄せちったい。すると1匹のキツネがでて

「あすの合戦には、みんなそろって私の尾に身をつけてくれ。」

と言うち。そして

「尾をぴんと上げたなら進みなさい、ぶらりと下げたらお引きなさい。」

と言うたげな。そのことを聞いていたハチが鳥のところへ行ってそのことを話しました。そこで鳥類たちはキツネの尾がぴんと立ったらハチが尾に刺すことになりました。いよいよ合戦になりました。朝露(あさつゆ)のきらきらする頃、みんなそろって動物がときの声をあげてわっとせめいったとき、ハチがキツネの尾をちくりと刺したと。それでぶらりと尾を下げた。また上げました。刺しました。ぶらりと下げました。ついに合戦はべたべたになったと。めでたしめでたし。

参考

くらしのあゆみ 阿蘇 -阿蘇市伝統文化資料集-


カテゴリ : 文化・歴史
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