ホーム > 千代の屋-村上秀典

千代の屋-村上秀典

酒を愛する人たちの、豊かなミュージアムとして。



国道212号線は大分県中津市と熊本県阿蘇市を結ぶ幹線道路だ。
この道を走らせているドライバーが内牧あたりの田園風景のなか、ひときわ目立つ建物に目を留める。
レストランか、いやそうでもなさそうだ。体育館のような造りだが、大きな日本酒のラベルがデザインされて……いったい何だろう。
答は、酒屋である。屋号は、千代の屋。
店内に踏みこむと、ずらりと銘酒が並ぶ。しかも明るい。
酒屋というより、どこかミュージアムの気配が漂っている。
これは村上秀典さんの求めたスタイルだ。
全国の地酒を足で歩いて集めてきて、「いい意味での高級志向を考えました」。
阿蘇青年会議所のメンバーとして、過去に理事長も務めるなど中心となって活動を展開してきたから、地域への愛情は深い。
平成二十八年四月の地震で、店の酒瓶の九割が粉々になった。
「被害は自分だけじゃないのだからと極力平静に……」復活を目指した。
そうしたなか、かつて五年ほど住み込みで教わった蔵元の恩師(山口県)が大量の物資をみずから運転する車で運んでくれた。
感謝してもし尽くせなかった。
膨大な物資をてきぱき振り分けていったのもやはり青年会議所の活動である。
店の復活は早かった。呑んべえの客たちが待ち切れず手伝ったのだ。


ポスターを見る
火の国阿蘇の恵みのブランド「然」

カテゴリ : 行政
索引 :

このページのURL:

TOP