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天狗トンネルの湧水

概要

JR豊肥線の宮地駅を発射した下り列車が、東外輪山の登りにかかる最初のトンネルが天狗トンネル(長さ263㍍)です。昭和2年に掘削されたもので、工事中に豊富な「地下水脈を掘り当て、多量の湧水が噴出しました。当時、この水を宮地駅の機関区まで引いて、蒸気機関車の給水に利用することになりました。そのため、この区間の水道用地として畑を長さ3㌔、幅一間(1.8㍍)を買収しました。
現在も湧水量は毎分2㌧と推定されています。坂梨字古閑の段の上では排水管が地上に現れ、排水パイプによって約2㌶の水田を灌漑しています。これは用地を提供した地権者に灌漑用水を提供したものです。また、坂梨小学校のプール(昭和35年新設)の水も天狗トンネルの水を利用していました。さらに、宮地駅前一帯の数戸も国鉄の配慮で、この水道の恩恵にあずかりました。
当時の駅前一帯は畑地帯で、生活用水は深い釣瓶井戸に依存していただけに、この文化的施設を昭和3年から利用できた人々の暮らしは、地域住民にとって羨望の的でした

参考

阿蘇一の宮町史 阿蘇山と水

カテゴリ : 阿蘇の自然
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