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妻子ヶ鼻のカルデラ壁

概要

一の宮町の中心部から南方を見ると、ギザギザの稜線を持つ根子岳が目に入ります。根子岳のの手前には、左手(東側)の外輪山が張り出している「妻子ヶ鼻」と呼ばれる岬が見えます。
ここは、阿蘇火山以前の岩石と阿蘇火山の噴出物の模式的な関係が見られる場所です。妻子ヶ鼻には連続した厚い崖が四段見られます。最上位の崖は、下位の水平な三段の崖を右上から左下に斜めに切っており、黒雲母流紋岩の溶岩(坂梨流紋岩)からできています。その下の三段の崖は輝石安山岩の溶岩(妻子ヶ鼻安山岩)からなります。
坂梨流紋岩と妻子ヶ鼻安山岩いずれも先阿蘇火山岩類に属します。坂梨流紋岩のさらに上位には、点々と植生のはげた所が見られますが、そこには阿蘇火砕流堆積物があります。妻子ヶ鼻安山岩の年代値は約83万年前で、坂梨流紋岩の年代は約45万年前です。
一の宮町の古閑の滝は、妻子ヶ鼻北東の坂梨流紋岩の厚い絶壁に懸かっています。

参考

阿蘇火山の生い立ち

カテゴリ : 阿蘇の自然
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