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尾籠の六地蔵

六地蔵とは、全ての生命は6つの世で生まれ変わりを繰り返すという仏教における「六道(ろくどう)輪廻(りんね)」に基づいたものです。6つの世界(地獄道・餓鬼(がき)道・畜生道・修羅道・人道・天道の六道)で苦しむ人々を救うために、仏様が六道に応じて、地蔵の姿となってそれぞれ現れるという信仰から彫られたものです。
尾籠の六地蔵は、正面は主護神2体で、他の3面に2体ずつ計6体の地蔵が刻まれています。  
地蔵信仰は、日本では平安時代中期頃から発展し、尾籠の六地蔵は室町時代に建立されたと思われます。
昔、尾籠に西音寺(さいおんじ)というお寺があったと伝えられており、その入り口付近に建てられたものと考えられます。

 六地蔵の個々の名称や像容は諸説あって一定しておらず、檀陀(だんだ)地蔵、宝珠(ほうじゅ)地蔵、宝印(ほういん)地蔵、持地(じち)地蔵、除蓋障(じょがいしょう)地蔵、日光地蔵が六地蔵に称されているのが一般的です。
地蔵は合掌(がっしょう)した姿のほかに持物として錫(しゃく)杖(じょう)、宝球(ほうきゅう)、子を抱くものなど多様です。
尾籠の六地蔵の石塔は、上から宝球(ほうきゅう)・笠(かさ)・龕部(がんぶ)・中台(ちゅうだい)・憧身(しょうしん)・基礎といった部分から構成されています。憧身の表面には東西南北に面して一文字で如来を表す梵字(ぼんじ)(古代インド文字)が見られます。

写真

尾籠の六地蔵          正面に刻まれた主護神

石塔の構成図

不空成就(ふくうじょうじゅ)如来(北) ・ 宝生(ほうしょう)如来(南) ・ 阿弥陀(あみだ)如来(西) ・ 阿閦(あしゅく)如来(東)

参考

~文化財を大切に~  みんなで護ろう文化財


カテゴリ : 文化・歴史
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