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岩戸神楽

概要

県下の代表的な岩戸神楽阿蘇郡長陽村の「長野の岩戸神楽」、波野村の「中江の岩戸神楽」、南小国町の「吉原の岩戸神楽」で、阿蘇地方に集中して伝承されています。いずれも県指定重要無形民族文化財で、記録作成のために国から選択された文化財でもあります。
岩戸神楽は、天照大神の岩戸開きの故事にならって始められたと吉原では伝えられていますが、芸能史的には出雲神楽が全国へ波及した一形態と見られています。神楽の形を整えたのは江戸時代後期で、豊後神楽の影響を受けており、いずれも三十三座からなりますが、演目に若干の違いがあります。

長野岩戸神楽

長野の岩戸神楽は、嘉永(1848~54)のころに再興されたと伝えられており、毎年、5月20日、10月27日に地区の男子によって長野阿蘇神社に奉納されています。岩戸開きと八岐大蛇(ヤマタノオロチ)退治が演目の中に含まれています。動作は早く、豊後神楽と共通し、また雅楽の舞を取り入れた演目も認められ、多種多様な芸能の要素をいれて作られた神楽です。

中江岩戸神楽

中江の岩戸神楽は豊後方面から弘化(1844~48)のころに伝わったとされ、現在4月と9月29日に中江の荻神社に、8月28日に阿蘇市一の宮阿蘇神社に奉納されます。長野の岩戸神楽に共通するところが多いのですが、その動きは長野より若干遅く、舞は大きく優雅なものになっています。

吉原岩戸神楽

吉原の岩戸神楽は明治27年(1894)に復活され、現在は9月20日に吉原大神宮、10月18日に小国町の両神社に奉納されています。平安時代の久米舞を取り入れたとされている「貴見城」や蜘蛛舞風の曲芸となっている「天注連」に特色があります。所作、動きは長野の岩戸神楽に似ています。

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カテゴリ : 文化・歴史
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