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朝起き会の火玉
更新日: 2013-08-28 (水) 14:56:00 (3866d)
民話
朝起き会の火玉
私が小学生時代は、朝起会と言って朝六時頃から部落の神社等に集まって、みんなラジオ体操をしていました。
ある日の朝、少し早く集まり過ぎてまだ外が暗かったので、拝殿に皆上がって夜の明けるのを待っていた時の事です。
神社の屋根の軒に「ポカッ」と赤いものが浮かびました。
皆一斉に「アッ」と言う間もなく、それが動き出し軒を伝って一周したかと思うと、上の方の山にあるお墓の方にふわり ふわりと行ってしまいました。
皆であれは何だろうと言ったけれど、大きい男の子が
「ありゃあ、死んだもんの火玉たい」
と言ったので、泣いてこわがる者もいましたが、その日に近くの家のおばあさんが亡くなりました。
後で大人に話したら、やっぱり死んだ人の魂がぬけたのだそうです。
参考
くらしのあゆみ 一の宮 -一の宮町 伝統文化研究会-
古城 東手野 山部 チモト
索引 : あ
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