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茅場

概要

茅葺屋根の材料になるススキを収穫する目的で管理されてきた草地を、阿蘇では茅場または茅切場と呼んでいます。茅葺きの家は夏涼しく冬暖かい。また、材料の茅は入会地の茅場から手軽に入手でき、瓦のように金銭の出費がありません。瓦屋根やトタン屋根が普及する以前の日本家屋では、茅が最も基本的な屋根材でした。
茅場は阿蘇だけでなく、五家荘のような九州山地の森林地帯でも設けられ、共同で維持管理されてきました。しかし、最近では茅で屋根を葺くこともなくなり、以前の茅場はその役割を終えました。

助け合い

昔から、茅場にはススキが大きく生育する場所が選ばれ固定化されてきました。集落が50~60戸ともなると、その需要を満たすだけの茅場も20~30㌶は確保しなければなりません。その年に行なわれる屋根替えで150~300駄使用される。1戸の労働力では到底できない作業量である。長老の話でも「日頃から村の人々に茅を貸しておかんと、返ってこない」というように、屋根替は村の相互扶助による労働「ゆい・手間代え」と、現物の貸し借りで行なわれていました。茅屋根は村の人が共に汗を流した共同制作の文化財でもありました。
茅切りは、茅の葉が落ちて茎だけになる2月から3月にかけて行なわれます。茎だけで葺いた茅屋根は、見栄えがよく、長持ちします。しかし、昭和30年代までにほとんど瓦屋根に移行してしまいました。伝統ある茅屋根を隣村の旧波野村ではまだ見かけることもありますが、阿蘇市内では完全なものはほとんど残されていません。

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カテゴリ : 生活
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