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降雨量・降雪量

概要

年間の平均降水量は3249ミリで熊本の1992ミリの1.6倍です、月に35日雨が降るといわれている屋久島の4358ミリには及びませんが、八丈島の3126ミリよりやや多くなっています。降水量は、梅雨期に多く、冬季に少なくなります。
6~7月の月平均降水量は600ミリを超え、ことに梅雨末期の6月下旬後半から7月上旬にかけては地形の関係で阿蘇には湿った南西の空気が流れ込みやすく、集中豪雨が起きやすい特徴があります。
昭和28年(1953)6月25日から26日にかけて、阿蘇では小国町での985ミリを最高に、平均500ミリ以上という、熊本地方気象台開設以来といわれる降雨があり、白川が氾濫し大洪水となりました。下流の熊本市では京町台や健軍などの高台を除いて、ほぼ全域が水深2~3mの浸水をうけ、濁流が阿蘇から運んできた大量の火山灰で、水が引いた後の市内は埋め尽くされてしまいました。
家屋の浸水だけでなく、全壊1005戸、流失850戸、死者行方不明者537人にのぼる大水害となりました。
平成2年7月2日にも阿蘇では時間雨量60ミリ前後が数時間続く集中豪雨により、雨水を含んだ急斜面の火山灰土層が土石流となり、一の宮町から阿蘇町にかけて、スギやヒノキ約2万本を巻き込み下流の住宅地を襲い、かつてない大水害となりました。阿蘇では梅雨期のほか、8・9月の台風の時期にも大雨が降りやすい。
九州山脈に遮断されて小規模ながら大陸性気候が認められ、夏雨型多雨だが、8月の盛夏時に短期の乾燥期が認められ、植物の生育が妨げられています。
降雪量の年平均は、熊本市ではわずか11cmですが、阿蘇では165cmで、初雪の年平均は11月19日、早い例としては昭和12年(1937)の10月17日という記録もあります。大陸からの冷たい空気が南下して北西の季節風が強まると九州の山地一帯には広く雪が降ります。1月中旬から2月上旬ごろまでにかけて多く降りますが、積雪は通常で15~20cm程度で比較的浅いのですが、昭和38年(1963)は大寒波の襲来を受け、熊本でも1月5日から同16日まで連日雪が降り、1月9日の降雪では熊本市内でも10cmの積雪、阿蘇では122cmの積雪となりました。終雪の年平均は4月3日ですが、遅い例としては昭和20年(1945)の5月6日という記録も残っています。

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カテゴリ : 阿蘇の自然
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