⚠️ この記事は進行中の災害を扱っています。 記載内容は令和8年(2026)8月4日午前時点で判明している情報に基づく更新版です(初稿:7月29日、以後7月30日・7月31日・8月3日に更新)。人的被害・避難状況等の数値は今後も変動します。各数値には情報源と時点を付記していますが、機関ごとに集計時刻・集計対象が異なるため、単純な合算・比較はできません。最新情報での確認・更新が必要です。
概要
令和8年(2026)熊本地震(くまもとじしん)とは、令和8年(2026)7月28日16時27分に熊本県熊本地方を震源として発生した地震です。気象庁マグニチュードは7.1、震源の深さは16km(暫定値)で、熊本県宇城市(うきし)と八代郡(やつしろぐん)氷川町(ひかわちょう)で最大震度7を観測しました。気象庁はこの地震を「令和8年熊本地震」と命名しました。
国内で震度7を観測する地震は、令和6年(2024)1月の能登半島地震以来2年6か月ぶりです。熊本県内で震度7を観測するのは、平成28年(2016)熊本地震以来約10年ぶりとなります。この地震により有明(ありあけ)・八代海(やつしろかい)に津波注意報が発表されました。国土地理院の解析により、今回の地震は平成28年(2016)熊本地震で活動しなかった日奈久断層帯(ひなぐだんそうたい)の一部区間が動いたものと確認されています(詳細は後述)。発災から1週間となる令和8年8月4日時点で、死者は災害関連死の疑いおよび関連調査中を含め38人、住宅被害は1万2,276棟に上っています。政府は8月3日、この地震を激甚災害(本激)に指定する方針を明らかにしました。
地震の発生
発生日時は令和8年(2026)7月28日16時27分頃です。震源地は熊本県熊本地方、震源の深さは16km(暫定値、当初発表は10km)、地震の規模はマグニチュード7.1(暫定値)です。発震機構は、東北東-西南西方向に圧力軸を持つ横ずれ断層型と発表されています。
熊本県熊本の観測点では長周期地震動階級4を、熊本県天草・芦北(あしきた)では同階級3を観測しました。
各地の震度(震度5弱以上、令和8年7月28日21時時点・国土交通省第2報)
| 震度 | 主な観測地点 |
|---|---|
| 震度7 | 熊本県:宇城市、氷川町 |
| 震度6強 | 熊本県:熊本市、八代市、宇土市(うとし)、美里町(みさとまち)、益城町(ましきまち) |
| 震度6弱 | 熊本県:上天草市、合志市、大津町、西原村(にしはらむら)、御船町(みふねまち)、芦北町 |
| 震度5強 | 熊本県:水俣市、山鹿市、菊池市、天草市、菊陽町、津奈木町(つなぎまち)、長崎県:南島原市、鹿児島県:薩摩川内市、さつま町、長島町 |
| 震度5弱 | 熊本県:人吉市、玉名市、阿蘇市、和水町、高森町、南阿蘇村 ほか |
九州から北陸地方にかけての広い範囲で揺れを観測し、名古屋でも震度1を観測しました。なお、気象庁は令和8年7月29日16時55分、地震直後は「未入電」で震度が判明していなかった宇城市小川町・嘉島町・甲佐町の3観測点について、震度6強と推定したことを明らかにしています。
地震活動の推移
震度7以降の地震活動は活発な状態が続いています。令和8年7月29日16時11分時点で余震(この地震以降に発生した地震)の回数は200回に達し、発災から1週間となる8月4日時点では、震度1以上の揺れを観測した地震が400回近くにのぼっています。
主な有感地震として、7月29日22時19分頃に八代市・上天草市・天草市で震度5弱、8月1日21時47分頃に熊本県熊本地方を震源とするマグニチュード4.7の地震で宇城市に震度5弱を観測しました(後者では阿蘇市・高森町・南阿蘇村でも震度3を観測)。8月4日5時37分頃にも震度4を観測しています。
気象庁は、この地域では過去に大地震発生から1週間程度の間に同程度の地震が続発した事例があることから、揺れの強かった地域では最大震度7程度の地震に注意するよう呼びかけています。また、今回の地震活動域は広範囲に広がっており、地震が発生する場所や規模によってはマグニチュード7.1の地震による揺れよりも強く揺れる場合があること、海底で規模の大きな地震が発生した場合には津波に注意する必要があることも指摘しています。
発震機構と平成28年熊本地震との関係
気象庁は、今回の地震について「2016年の熊本地震と特徴が似ている」とし、1週間程度、特に発生から2〜3日は最大震度7クラスの強い揺れの地震に注意が必要としています。
東京大学地震研究所教授の酒井慎一氏は、平成28年(2016)熊本地震が布田川断層帯(ふたがわだんそうたい)と日奈久断層帯の2つの活断層のずれによって発生したのに対し、今回の地震は当時ずれ動かずに残っていた日奈久断層帯南部(日奈久区間)が活動したとの見方を早い段階から示していました。
【令和8年7月29日、国土地理院の解析結果】 国土地理院は7月29日、電子基準点の位置変動および観測衛星「だいち2号」のデータ解析から、日奈久断層帯(全長約80km)のうち「日奈久区間」の北東側30km以上が、最大約2mにわたってずれ動いたとする解析結果を公表しました。熊本県八代市の観測点では北東に約87cm移動し、約32cm沈降するなどの大きな地殻変動が観測されています。同院の宗包浩志(むねかねひろし)・地殻変動研究室長は、「今回の地震は、2016年熊本地震でずれた場所に隣接した場所が破壊したとみられる」とコメントしています。
一方で、断層南西側の30〜40km(八代海区間(やつしろかいくかん)を含む)は今回も活動しておらず「割れ残り」の状態にあるとみられています。宮崎公立大学准教授の山下裕亮氏をはじめとする専門家は、いわゆる「半割れ」の状態であり、さらに南側で大規模な地震が発生する可能性に注意が必要だと指摘しています。福岡県内の警固断層(けごだんそう)についても、今回の地震を受けて「割れ残り」区間への注意が改めて指摘されています。気象庁による本震・前震としての正式な連動性評価は令和8年8月4日時点で示されておらず、今後の公式発表を確認する必要があります。
なお、震源域周辺では断層沿いに地割れが確認されており、「地下水都市」とも呼ばれる熊本市周辺での液状化被害の拡大を懸念する専門家の調査も進められています。
津波注意報
この地震に伴い、有明・八代海に津波注意報が発表されました(発表:7月28日16時29分/解除:同日18時10分)。首相官邸の会見では、1メートル程度の津波が予想されるとして、海岸に近づかないよう注意が呼びかけられました。
人的被害・避難状況
【最新(令和8年8月3日午後6時時点、熊本県発表)】 災害関連死の疑いがある人などを含め38人が死亡しています。避難者は県内155か所の避難所に8,262人。住宅被害は1万2,276棟に拡大しました(8月2日時点の3,851棟から調査の進展により大幅増)。
初の災害関連死の疑い
熊本県は令和8年8月2日、地震による避難のため車中泊をしていた70代の女性が、熱中症の疑いで死亡していたことを明らかにしました。女性は7月30日に停車中の車内で発見され、病院に搬送されましたが死亡が確認されました。発見時、車はガソリンが切れてエアコンが停止した状態だったとされています。木村敬(きむらたかし)熊本県知事は、今回の地震で初の災害関連死の疑いがある事例だと説明しています。
平成28年(2016)熊本地震では、犠牲者278人のうち約8割を災害関連死が占めました。木原稔(きはらみのる)官房長官は8月2日、「災害関連死をいかに抑制していくかに軸足を置く」と述べ、車中泊や在宅避難をする人への支援に全力で取り組むよう関係省庁に指示したことを明らかにしています。
死者数の推移(速報値・情報源別)
| 発表時点 | 死者数 | 発表主体 |
|---|---|---|
| 7月29日午前 | 3人(心肺停止5人) | 熊本県災害対策本部 |
| 7月29日10時 | 13人(関連調査中含む) | 高市早苗首相 |
| 7月29日16時台 | 12人(心肺停止6人、負傷64人) | 熊本県災害対策本部 |
| 7月30日12時30分 | 30人(関連調査中含む) | 高市早苗首相 |
| 7月30日15〜16時 | 34人(重症5人、人的被害計120人) | 熊本県災害対策本部(第6回会議) |
| 7月31日19時 | 36人(関連調査中2人) | 熊本県 |
| 8月2日19時 | 38人(関連死疑い1人、調査中2人含む) | 熊本県 |
| 8月3日18時 | 38人(関連死疑いなど含む) | 熊本県 |
7月30日の県発表では、市町村別の内訳として八代市11人、嘉島町(かしままち)7人、氷川町4人、宇城市2人、甲佐町(こうさまち)1人の計25人について、市町村が今回の地震が原因で死亡したと確認しています。
施設別の被害
- イオンモール熊本(嘉島町):令和8年7月28日17時50分頃、地震後に爆発が発生しました(配管からのガス漏れに引火した可能性が専門家により指摘されています)。地震発生時、館内には来店者と従業員合わせて4,000人超がいました。これまでに12人が救助され、うち7人の死亡が確認されています。5人がけがをしました。 館内で被災した従業員のうち2人については、いったん屋外へ避難したのち、店舗の売上金を1階の金庫へ移すよう会社側から指示され、館内に戻った直後に爆発に巻き込まれたことが明らかになっています。雑貨店の運営会社の営業部長は令和8年8月3日、報道陣の取材に対し「後悔しかない」と述べ、遺族に謝罪しました。災害時における従業員の安全確保と企業の責任のあり方をめぐり、議論を呼んでいます。
- 日本製紙(にっぽんせいし)八代工場(八代市):煙突の一部崩落により11人が施設内に取り残され、これまでに10人が救助されました。うち8人の死亡が確認されています。
【要注記】 死者数は情報源・発表時刻によって数字の前後が生じています。これは各機関の集計対象・タイミングの違いや、関連死の調査進捗によるものとみられます。確定値としては、今後の総務省消防庁・熊本県の公式発表を確認する必要があります。犠牲者の氏名は、AsoPedia の個人情報方針に基づき記載しません。
このほか、厚生労働省によると7月29日14時時点で熊本県内の病院44施設が被害を受け、14か所で人工透析が困難な状況にありました。宇城市・八代市・御船町の病院では、被災により入院患者が別の病院へ搬送される対応も取られています。災害派遣医療チーム(DMAT)が県外から支援に入っています。
猛暑と熱中症への警戒
被災地では地震発生後、連日の猛暑が続いています。熊本市では令和8年8月3日、観測史上初めて最高気温が40度を超える「酷暑日」を記録しました(8月2日時点では観測史上最高の38.9度を記録)。熊本地方気象台は8月6日にかけて猛暑日が続く見込みであるとし、熱中症対策などの健康管理に注意するよう呼びかけています。8月4日も危険な暑さが続く見込みです。
断水が続く中での熱中症リスク、車中泊避難者の体調悪化が深刻な課題となっており、上述の災害関連死の疑い事例もこの猛暑下で発生しました。政府は熱中症対策として、エアコンや電源車などを避難所へ届ける「プッシュ型支援」を急いでいます。
建物・インフラ被害
- 熊本城(熊本市):熊本城総合事務所によると、石垣の崩落が28か所で確認されたほか、監物櫓(けんもつやぐら)など4つの建造物で壁面のひび割れ等の被害が確認されました。熊本城は平成28年(2016)熊本地震で被災し、天守閣は復旧したものの、石垣を含む城全体の完全復旧は令和34年度(2052年度)を見込んでいました。今回の被災により、復旧がさらに長期化する懸念が指摘されています。
- 住宅被害:令和8年8月3日午後6時時点で、住宅被害は1万2,276棟に達しています。8月2日午前7時30分時点では3,851棟(うち全壊181棟)でしたが、被害調査の進展に伴い大幅に増加しました。震度7を観測した氷川町では、7月30日時点で125棟の家屋が全壊し、800棟以上で被害が確認されていました。
- 仮設住宅の建設開始:令和8年8月3日、宇城市と氷川町で仮設住宅の建設が始まりました。あわせて70戸が整備される予定です。
- 熊本県は、宇城市や氷川町など被害の大きかった地域で、二次災害防止のための被災建造物の危険度判定調査を開始しました。
- 断水:発災直後は熊本県内17市町村の約14万戸で断水しました。8月2日時点では八代市や宇城市を中心に約4万6,700〜4万6,800戸まで減少したものの、依然として多くの地域で飲料水の確保が難しい状況が続いています。
- 停電:発災直後は約4万7,000〜4万8,000戸が停電しましたが、7月31日夕方までに解消される見込みと発表されました。
- 都市ガス:日本ガス協会によると、八代市の約9,000戸で都市ガス供給が停止しました。
- 仮設住宅の設置:氷川町では8月1日から、空気で膨らませて内側に断熱材を吹き付ける簡易住宅「インスタントハウス」の設置が始まりました。約2時間で1棟が完成し、避難者のプライバシー確保につながるとされています。
- 医療機関・学校:令和8年8月3日時点で、県内の医療機関や学校においても建物被害が確認されています。
- 災害廃棄物:災害ごみの仮置き場には長い車列ができ、多いときには100台以上が並ぶ状況が報じられています。
- 経済活動への影響:東京エレクトロン九州は、稼働を停止していた合志市・大津町の事業所について、8月3日からの操業再開を発表しています。イオングループの一部店舗(ゆめマート等)も順次営業を再開しています。
交通機関への影響
- JR九州は、地震直後に管内の全線区で列車の運行を一時見合わせました。西九州新幹線は同日19時頃に運転を再開しましたが、九州新幹線は全線で運転を取りやめました。走行中に停止した列車のうち1本は新八代-新水俣間で長時間停車し、乗客約180人が一時取り残されました。
- 九州新幹線:博多-筑後船小屋間は7月29日夕方に再開(減便)。筑後船小屋-熊本間は7月31日始発から運転を再開しました(1時間に1〜2本程度、全列車各駅停車、山陽新幹線との相互直通運転なし)。熊本-新水俣間は当面の間、終日運転見合わせが続いており、JR九州は8月中の運転再開を見込んでいます。新水俣-鹿児島中央間については、運転再開が検討されています(令和8年8月2日9時時点のJR九州発表)。
- 鹿児島本線:荒尾-熊本間は7月30日に運転を再開。熊本-宇土間は8月2日から当面の間、減便で運転しています。宇土-八代間は当面の間、終日運転見合わせが続いており、8月中の運転再開を見込むとされています。川内-隈之城間は8月5日から通常運転の予定です。
- 豊肥本線(ほうひほんせん)(阿蘇を経由する区間):宮地(みやじ)-豊後竹田間は7月29日に、熊本-肥後大津間は7月30日にそれぞれ運転を再開しました。令和8年8月2日9時時点のJR九州の運行情報では、豊肥本線は運転見合わせ・減便のいずれの対象区間にも含まれておらず、全線で通常運転に復帰しています。
- 三角線:宇土-三角間は8月2日から運行を再開しました。
- 南阿蘇鉄道(みなみあそてつどう):7月30日に運行を再開しました。
- 熊本市電・熊本電気鉄道:7月29日は速度を落とした状態で運転を再開しましたが、7月30日には平常運行に復帰しています。
- 肥薩(ひさつ)おれんじ鉄道:全線で運転を見合わせており、8月2日時点でも運休が続いています。
- 高速バス:熊本-阿蘇山上・草千里線、熊本-高千穂・延岡線、天草-熊本空港線が8月3日まで運休。熊本-黒川・湯布院・別府線は8月3日まで一部便が運休となっています。
阿蘇地域への影響
阿蘇地域は震源地の熊本地方から見て北東側に位置し、今回の地震では阿蘇市・南阿蘇村・高森町で震度5弱、西原村で震度6弱を観測しました。震源に近い宇城市・氷川町・八代市周辺と比較すると震度は低いものの、以下の影響が確認されています。
- JR豊肥本線:阿蘇市内を含む宮地-豊後竹田間は7月29日に、熊本-肥後大津間は7月30日にそれぞれ運転を再開しました。令和8年8月2日9時時点のJR九州の運行情報では、豊肥本線は運転見合わせ・減便のいずれの対象にも含まれておらず、全線で通常運転に復帰しています。平成28年(2016)熊本地震では肥後大津-阿蘇間が4年4か月にわたり不通となり、令和2年(2020)8月8日にようやく全線復旧した経緯があります。
- 南阿蘇鉄道:7月30日に運行を再開しました。平成28年(2016)熊本地震では全線復旧までに7年を要しましたが、今回は発災3日目での再開となっています。
- 高速バス:熊本-阿蘇山上・草千里線、熊本-高千穂・延岡線が8月3日まで運休となっており、阿蘇地域への観光アクセスに影響が出ています。
- 国土地理院の解析によれば、今回活動した日奈久断層帯の破壊域(日奈久区間北東側)は熊本地方南部から八代方面にかけてであり、阿蘇地域の直下には及んでいないとみられます。ただし、これは断層モデル解析に基づく推定であり、阿蘇地域内の個別施設の被害有無を直接示すものではありません。
- 平成28年(2016)熊本地震で甚大な被害を受け、令和7年(2025)2月に災害復旧事業を終えた阿蘇神社(あそじんじゃ)や、令和3年(2021)3月に新阿蘇大橋として復旧した阿蘇大橋(あそおおはし)など、復興を経た施設・インフラへの今回の地震による被害報告は、令和8年8月4日時点で確認できていません。
政府・自治体の対応
首相官邸は令和8年7月28日、高市早苗(たかいちさなえ)総理大臣が地震発生を受けて会見し、関係省庁に被害状況の早急な把握、地方自治体との緊密な連携、人命第一での災害応急対策、津波・避難情報の適時適確な提供を指示したことを明らかにしました。同日19時56分、令和8年熊本地震非常災害対策本部の第1回会合が開かれ、以後も継続的に会合が開催されています。
政府は7月30日、熊本県庁内に現地対策本部を設置しました。7月31日の非常災害対策本部会議では、被災自治体への支援として総額616億円の普通交付税を繰り上げ交付することが説明され、高市首相は「今後も必要な予算の手当は行うので、各自治体は財政的にちゅうちょすることなく、全力で応急、復旧対応に当たってほしい」と述べています。
首相の被災地視察と激甚災害指定
高市首相は令和8年8月3日、被災地を訪問しました。発災後、首相が現地入りするのは初めてです。首相はまず益城町・嘉島町・御船町・熊本市・宇城市・氷川町・八代市・宇土市の上空から、道路・橋・港などの公共インフラ被害や企業の被害状況をヘリコプターで確認しました。その後、氷川町の避難所となっている氷川中学校を訪れ、避難者から避難生活の状況や若い世代の暮らしへの不安について直接聞き取りを行い、「できることは全てやるつもりです」と述べました。避難者からは、子育て世代への支援やペット同伴が可能な避難所の拡大を求める声が上がりました。
同日、熊本県防災センターで木村敬知事と意見交換したのち、首相は記者団に対し、今回の地震で被害を受けた公共土木施設や農地などの復旧について「激甚災害(本激)」に指定する方針を明らかにしました。本激は地域を特定せず災害そのものを対象とする指定で、災害復旧事業に対する国の補助率が引き上げられ、自治体の財政負担が軽減されます。あわせて、運転免許証の有効期間延長など行政手続きの特例を適用できる「特定非常災害」への指定も決定しました。
復旧・復興予算については、令和8年度予算の予備費から200億円を超える規模を支出する方針が示され、8月4日に閣議決定される見込みです。首相は良好な生活環境の確保、水道などインフラ設備の迅速な復旧、医療や福祉分野の支援強化を強調し、「自治体や関係団体と連携して、先手で取り組みを進める」と述べています。
台風13号への警戒
台風13号(ドルフィン)は令和8年8月4日時点で小笠原諸島に接近しており、その後の進路によっては沖縄・奄美を経て九州へ影響を及ぼす可能性が指摘されています。沖縄では8月6日以降に影響が強まる見込みとされています。被災地では建物の損壊や地盤の緩みが生じているため、台風による二次災害への警戒が呼びかけられています。
よくある質問
Q. 令和8年熊本地震はいつ、どこで発生しましたか? A. 令和8年(2026)7月28日16時27分頃、熊本県熊本地方を震源として発生しました。マグニチュードは7.1(暫定値)です。
Q. 最大震度はどこで観測されましたか? A. 熊本県宇城市と氷川町で最大震度7を観測しました。阿蘇市・南阿蘇村・高森町では震度5弱でした。
Q. 死者はどれくらいですか? A. 熊本県の発表(令和8年8月3日午後6時時点)によると、災害関連死の疑いがある人などを含め38人が死亡しています。数字は情報源・発表時刻により前後があるため、最新の公式発表の確認が必要です。
Q. 激甚災害に指定されましたか? A. 高市首相は令和8年8月3日、公共土木施設や農地などの復旧について「激甚災害(本激)」に指定する方針を明らかにしました。あわせて「特定非常災害」への指定も決定し、令和8年度予備費から200億円超を支出する方針が示されています。
Q. 災害関連死は発生していますか? A. 令和8年8月2日、車中泊避難をしていた70代女性が熱中症の疑いで死亡していたことが公表され、今回の地震で初の災害関連死の疑いがある事例とされています。平成28年熊本地震では犠牲者の約8割が災害関連死でした。
Q. 平成28年(2016)の熊本地震と関係がありますか? A. 国土地理院の解析(令和8年7月29日発表)により、2016年の地震で活動しなかった日奈久断層帯の一部区間(日奈久区間北東側)が今回動いたことが確認されています。ただし、気象庁による本震・前震としての正式な関連性評価は令和8年8月4日時点でまだ示されていません。
Q. 今後さらに大きな地震が起きる可能性はありますか? A. 専門家は、日奈久断層帯の南西側30〜40km区間(八代海区間を含む)が未活動の「割れ残り」状態にあると指摘しており、いわゆる「半割れ」の状態としてさらなる大規模地震への注意を呼びかけています。発災から1週間となる8月4日時点でも震度1以上の地震が400回近く発生しており、地震活動は活発な状態が続いています。気象庁は最大震度7程度の地震への注意を継続して呼びかけています。
Q. 阿蘇地域への影響はありますか? A. 震度は震源付近と比べて小さく、阿蘇市・南阿蘇村・高森町で震度5弱でした。交通面では一時的に影響が出ましたが、南阿蘇鉄道は7月30日に運行を再開し、JR豊肥本線も8月2日時点で全線が通常運転に復帰しています。阿蘇神社・新阿蘇大橋など2016年被災施設への今回の被害報告は、8月4日時点で確認されていません。
関連項目
- 布田川断層帯
- 日奈久断層帯(記事ID採番後に差し替え)
- 阿蘇くじゅう国立公園
- 阿蘇神社
- 平成28年熊本地震
参考文献
- 気象庁「令和8年7月28日16時27分頃の熊本県熊本地方の地震について(第2報)」(2026年7月28日)
- 気象庁「令和8年熊本地震の地震活動の関連情報」
- 気象庁「令和8年熊本地震 ポータルサイト」 https://www.jma.go.jp/jma/menu/20260728_kumamoto_jishin.html
- 気象庁「『令和8年熊本地震』について(第3報)」(2026年7月28日) https://www.jma.go.jp/jma/press/2607/28d/202607282030.html
- 国土交通省「令和8年熊本地震による被害状況等について」(第1報〜第23報、2026年7月28日〜8月3日16時30分時点) https://www.mlit.go.jp/saigai/saigai_260728.html
- 国土地理院「令和8年(2026年)熊本地震に関する情報」(2026年7月28日公表、7月30日更新) https://www.gsi.go.jp/BOUSAI/20260728_kumamoto_earthquake.html
- 厚生労働省「令和8年熊本地震について」(第1報〜第28報) https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_75017.html
- 首相官邸「令和8年熊本地震について」(2026年7月28日)/「令和8年熊本地震についての会見(2)」(2026年7月29日) https://www.kantei.go.jp/jp/105/statement/2026/0729kaiken.html
- 首相官邸「令和8年熊本地震による被災状況視察のための熊本県訪問についての会見」(2026年8月3日) https://www.kantei.go.jp/jp/105/statement/2026/0803kaiken.html
- NHKニュース「令和8年熊本地震」特設ページ(2026年7月28日〜8月3日各報)、「熊本城 石垣の崩落 28か所で確認」(7月29日)、「【被害状況】熊本地震 関連調査中含め36人死亡 熊本県発表」(7月31日)、「熊本地震 車中泊で死亡 熱中症疑い 3日 熊本 酷暑日予想で注意」(8月2日)、「高市首相 あす熊本地震の被災地訪問へ 政府発表」(8月2日)
- FNNプライムオンライン/テレビ熊本「令和8年熊本地震の死者38人に 避難者9226人 3日は最高気温40度の酷暑日となる見込み」(2026年8月2日)
- 日本経済新聞「熊本地震の死者38人に 初の災害関連死疑い、車中泊で熱中症か」(2026年8月2日)、「高市早苗首相、3日に熊本地震の被災地視察へ 発災後初の現地入り」(2026年8月2日)
- 熊本日日新聞「<2026年熊本地震>高市首相、激甚災害指定へ 復旧復興予算『予備費から200億円超』支出」(2026年8月3日21時56分) https://kumanichi.com/articles/2021471
- 日本経済新聞「熊本地震、首相が激甚指定を表明 予備費200億円超使用も決定へ」(2026年8月3日)、「爆発前、従業員に館内戻るよう指示 イオンモール熊本のテナント会社」(2026年8月2日)
- 時事ドットコム「高市首相、3日に熊本視察 復旧・復興に全力」(2026年7月31日)、「避難後、戻るように指示 イオン爆発で従業員2人死亡―所属会社が謝罪・熊本地震」(2026年8月3日)
- FNNプライムオンライン「熊本地震発生から1週間 危険な暑さ続く 死者38人、8262人避難、住宅被害1万2276棟」(2026年8月4日6時30分)
- NHKニュース「熊本地震1週間 周辺に動いていない活断層も 備えを」(2026年8月4日)、「地震の死亡38人 医療機関や学校の被害も(8月3日時点)」(2026年8月3日)、「熊本市などで初の酷暑日 被災地で4日も危険な暑さ続く見込み」(2026年8月3日)
- 日本気象協会tenki.jp「熊本県で震度5弱の地震 津波の心配なし」(2026年8月1日)
- 共同通信「車中泊の70代女性、熱中症疑いで死亡」(2026年8月2日)
- TKUテレビ熊本「『プライバシーが守れる』氷川町に簡易住宅"インスタントハウス"の設置始まる」(2026年8月1日)
- JR九州「列車運行情報(熊本エリア)」(2026年8月2日9時時点) https://www.jrkyushu.co.jp/trains/info/kuma.html
- ジョルダン乗換案内「熊本地震に伴う交通への影響について」(2026年8月1日20時40分更新) https://note.com/jorudan_web/n/n798dacfd105c
- Yahoo!ニュース/毎日新聞「日奈久断層帯、30キロ以上ずれ動いたか 八代海側はさらにリスクも」(2026年7月29日、国土地理院解析)、「石垣一部崩壊の熊本城、復旧さらに長期化の懸念」(2026年7月28日)
- 阿蘇神社「平成28年熊本地震からの災害復旧事業を終了いたします」(2025年2月17日) https://asojinja.or.jp/2025/02/17/
- Wikipedia「熊本地震(2026年)」「令和8年熊本地震」「布田川・日奈久断層帯」「豊肥本線」「南阿蘇鉄道」「阿蘇大橋」